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実習体験レポート

患者さんひとりひとりの思いを感じ取れる看護師になりたい!

藤本 あゆみ  AYUMI FUJIMOTO

看護学部・看護学科4年 出身校:県立星陵高等学校(兵庫)

藤本 あゆみ  AYUMI FUJIMOTO

Q.実習で印象に残っていることは?

一番印象に残っているのは、3年時に行われた最初の病院実習です。ベッド上で安静指示のある、難病の方を担当したのですが、70代の頑固な男性で延命を望んでおられず、「早く楽になりたい」と、治療や看護を受けることを嫌がっておられました。私が担当に付いた時も初めは嫌そうでしたが、毎日血圧を測ったり、体を拭いたりと、お世話しているうちに、私が聞いたことに対して頷いたり、首を振ったり、嫌な時は手を振り払ったりと、意思表示してくれるようになって…。実習の最終日、患者さんにお別れのあいさつをしに行くと、私のことをじーっと見つめて、手を握ってくれました。そして、全身に浮腫も出ていて、体を動かすことも辛い状況だったのに、手を持ち上げて頭をぽんぽんと叩いてくれたんです。ずっと嫌がられていると思っていただけに、びっくりすると同時にとても感動しました。

Q.実習で嬉しかったことは?

腰椎圧迫骨折でコルセットをつけておられた、女性の患者さん。ベッドでの寝たきり生活が長く、自分で動くことができない方でした。排泄はベッド上で行われていましたが、そこでひとつの疑問が生じました。「毎日歩行訓練をされていて歩くことはできるはずなのに、なぜなんだろう?」。不思議に思って聞いてみると、「本当は自分でトイレに行きたい」との答えが返ってきました。歩くことはできるもののひとりで起き上がることができず、看護師さんに毎回迷惑をかけてはいけないと、遠慮されていたそうです。それを知ってからは、トイレへ行きたい時は声をかけてもらうようにして介助を行いました。そのことがきっかけになったのか、それ以降は起き上がる練習にも意欲的になってくれて…。「私もしっかりがんばって、自分で歩いて帰れるようにするから、あなたもがんばっていい看護師さんになってね」と、励ましの言葉をいただいた時は、本当に嬉しかったです。

Q.実習を通じて学んだことは?

患者さんの弱みではなく、強みを見つけることも大切だということを学びました。そのことに気づかせてくれたのは、実習で担当した97歳の患者さんでした。この患者さんは自分の中に閉じこもりがちな方で、いつ行ってもベッドで寝ておられました。でもコミュニケーションしていくうちに、入院直前までゲートボールに毎週通われていたことや、本を出版されるほど俳句が好きだということがわかって。それまで自分のことはあまり話さない方だったのに、それらの話になると、急に表情が明るくなり、自分から話してくださるようになったんです。今まで、この患者さんは意欲がなくてベッドにいるのだと思っていましたが、単にすることがないからベッドにいるだけだということに、そこで初めて気づきました。それからは積極的に、ひなたぼっこや散歩に誘ってみるようにしたら、だんだん笑顔も増えてきて…。これまで私は、「何かしてあげないと!」という気持ちが先立って、患者さんのできないことばかりを探そうとしていました。そうではなく、患者さんの好きなこと、強みを見つけてあげればよかったんです。結局私は、患者さんの表面的なところにばかり目がいって、中身まで見ることができていなかった。そのことにもっと早く気付いていたらかかわり方も変わったのにと、すごく後悔しました。病院での実習は教科書通りにやればいいというものではありません。大前提としてある基礎の知識を、患者さんに合わせて臨機応変に変えていかなければなりません。それはとても難しいことですが、新たな発見をしたり、理解できるようになってくると楽しくなります。悔しさや不安など、様々な思いを抱える患者さまを、これからも精一杯サポートしていきたいと思います。

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