研究科長インタビュー

研究科長小平京子

本学が位置する淡路島は少子高齢化が目立っており、地域や病院にも助産師の数が充分でなく、高齢者の中には慢性疾患を抱えながら自宅で過ごす方も多くいらっしゃいます。そのような背景も踏まえ、本学の大学院では慢性看護学分野と地域看護学分野を設置しました。また、現在4年制大学では取得できない、助産師国家試験の受験資格が得られる母性看護・助産学分野も加えることで地域のニーズに応えています。カリキュラムは、4つの能力を身につけることを目的としています。1つは、身体・心理の両面から「人を診る能力」。2つめは、スタッフや患者様を「教育する能力」。3つめは、より良い看護のための「組織改善・改革能力」。そして4つめは、すべての裏付けとなる「研究能力」。これらの能力を養うための課題が各科目に潜んでいますから、地道にクリアしていくことで大きく飛躍できます。本学は、他の大学院ではあまり見られない、看護概念の分析や看護診断に力を入れていることも特長です。また、地域の病院から現職の先生方が非常勤講師として来られることや、高度実践看護職養成コースにおける豊富な臨床実習など、看護への情熱と気概にあふれる人を応援する環境は充分に整っています。学部を卒業し、臨床経験を数年積んでからの入学や、働きながらの修学も歓迎します。臨床と研究がリンクすることで、より有意義な学びとなることでしょう。